ミャンマー考察ノート

ミャンマーで起業、現状の考察

中国、シンガポールで合計14年過ごした後、現在ミャンマーで起業。
海外と日本をいかにうまく繋げ、相互的に良い効果をもたらせるのか、
語学教育や職業訓練の面などから考察していく

2018年02月

危険になってきているヤンゴン?

学校の生徒達、先生達の最近の話題は、ヤンゴンでレイプ事件が増えてきているということ。

最近、タクシードライバーと運賃の支払いでトラブルを起こした女性が、殺されてレイプされると
言う事件が起きた。
https://www.irrawaddy.com/news/latest-rape-murder-yangon-heightens-security-fears.html (英語ニュース)

一人一人に現状を聞いてみたところ、下記のような意見が出てきた。

・最近、レイプ事件が多くなってきている。
・タクシーに乗るのは危険でいやだ。
・古いタクシーは悪い人が乗っている可能性が高い。新しいタクシーの方が安全だ。(お金の無いドライバーは古いタクシーに乗っているとの事)
・若いタクシードライバーはドラッグをしている可能性があるから危険。
・最近、2歳の女の子がヤンゴン内でレイプされた。(マンダレーのことだと思われる)


皆の意見は、ほとんどフェイスブックを使って、情報を収集しているので、口々に言うことが
違っていたりするのだが、一様に不安な空気が漂っているように見える。

実際にレイプ事件は2017年にミャンマー国内で報告されているだけで、1405ケース
2016年から28%増えているとの事。
https://www.irrawaddy.com/news/burma/ministry-rebuked-blaming-rape-women-dress.html  (英語ニュース)

ちなみに隣のタイ、バンコクではデータがあまり見つからなかったが、2014年のデータでは
タイ全体で32000人、バンコクだけでは約1万人(タイ全体の28%)が被害にあっているようだ。

https://coconuts.co/bangkok/news/most-thailands-rape-victims-are-students/



次に昔に比べてヤンゴンは危険になったかどうか聞いてみた。

・明らかに悪くなった。値段を吊り上げてくるタクシーの運転手が増えた。
・バスの運転手は素行の悪い人ばかりになった。バス路線の改定後少しマシになったが、まだひどい。
・2013年、2014年の時は本当に安全だった。安心してタクシーに乗れた。今は無理だ。
・昔はミャンマー人は皆、貧しくても優しくて兄弟のように話せていたけど、今はできない。
・警察がまったく働かない。政府がそういう部分に機能していないと思う。


現状として外国人の被害の話は聞かず、隣のタイと比べる限りまだ安全なような気がするが、
非常に安全な国だった以前と比べ、危険になっているには違いないと判断できる。
特にタクシーは注意していかないといけないかもしれない。

ミャンマー語のレッスンがスタート

先週、土曜日ミャンマー語のレッスンがスタートした。
残念ながら、グループレッスンは希望者の方々の時間の都合上、
開くことができなかったが、個人レッスンの形で数名を対象にスタート。

分かりやすいように、楽しく学べるように、またすぐに日常的に使いたくなるように
作った教科書が、ようやく教材としてスタートした。

授業が終わったとき、生徒さんたちが教室から出てくるときの笑顔を確認し、
ひとまず、大丈夫だったことを確認した。

これからも日常的にすぐ使える表現をふんだんに盛り込み、仕事に、生活に
役に立つ教科書を作り上げていく必要があるが、そのための第一歩がようやく終了した。

いずれは、この教科書を原型にして、学びやすい日本語として、ミャンマーが
日本人により身近になる事を目標とし、作り続け、改訂しつづけていこうと思う。

日本人に合ったミャンマー語レッスンを構築する (ちょっとした失敗)

ミャンマー語のレッスン準備も最終段階に入り、教科書も作り上げたが、授業開始予定も1週間前を切り、色々な状況を見て一旦グループレッスンの開講を見送る形に決定した。

1.やはり、日本人のみのグループレッスンは難しい

・週末の朝、一番良い時間に集中して勉強できる。
・レッスン中の色々な会話を通じて、在住者それぞれがミャンマー語で話したいことを勉強、
共有できるというシナジー効果期待できる。

という理由でグループレッスンを企画、広告したのだが、やはりグループという形だと、
人は集まらないことが判明した。
ホームページのアクセスを見てみると、広告を出してから、約2週間現在、ホームページアクセスは50ほどアップしていたが、お問い合わせをしていただいた方も、毎週土曜日に集中して、休まずにできるかどうか心配な方が多かった。

2.立地的な問題

ヤンゴンで一番頭が痛いのは交通事情。渋滞で学校に来るにも時間がかかる場合が多い。
私たちの学校の場合、場所が分かりにくい上に、ダウンタウンからだと、かなり時間がかかってしまう。

上記、2つの問題が改めて浮き彫りになった形。

また、ヤンゴンに住んでいる日本人の数ははっきりとしていないが、ミャンジャポさんの話では9000部が足りなくなっているとの事なので、1万人近くはいるのではないかと思う。
この中で、
・どれだけの人が、ミャンマー語を必要としているのか?
・それは会話なのか?MLTなどの資格なのか?
・どういったシチュエーションで困っているのか?

データは取れてきているが、これをもっと把握しなければいけない。

☆クラスレッスン失敗の救済案として

お申し込みしていただいた生徒には、あまり変わらないレッスン時間とレッスン料を設定して、
個人レッスンを提供することに切り替える。個人レッスンならば、レッスンをもらすことなく、
きちんと教科書の内容を把握した上で進めるので、やはりこれが一番だろう。

そして、これからは個人レッスン、また、お友達と一緒に受ける方は安く提供できるように
セミプライベートレッスンを中心にレッスンを提供できる形に変えていく。
今後ヤンゴンに進出してくる方々の動向もそれに合わせて見守る形にする。

☆今後の方針

モニターレッスンなども通じて、日本人が授業を受けるにあたって、かなり良い質問など
頂いてきているので、まずはもっと日本人が学びやすいものに教科書をアップグレードしていき、
日本文化に精通しているわけではない教師陣にも、レッスンで構築していくレッスンプランや、実際に授業に参加してもらい、良い授業を提供できる形を確立して、急ではなく少しずつ現地に溶け込んだ学校にしていく形に変える。

この学校の大儀として、
「海外に出たい人たちの言葉や文化の壁を低くする。または海外で活躍している人たちをサポートできる場所にする」というものなので、それに沿った形に時間をかけて作り上げていくしかない。


日本人に合ったミャンマー語レッスンを構築する4

☆ミャンマー語検定に対応させる

学校を見学に来てくれた方との話し合いで、ミャンマー語検定の話が出てきた。
こちらの失敗として、ミャンマー語を話すという面だけを考えすぎていて、検定に
対応しているかどうかを確認していなかったところがある。

早速ミャンマー語検定のホームページより、過去問が少々あるので、解いてみる。
http://www.jp.mlt-myanmar.com/

MB(ベーシックレベル)に関しては、20レッスン分の教科書を終わらせれば、
7割ほど問題ないことが判明。ただ、ミャンマー文字の変化をきちんと覚える必要がある。
20レッスンで対応できるように変更を加える必要がある。

M1(ベーシックレベル)に関しては、現在の20レッスンだけでは対応しきれない内容。
次のレベルの教室を開く必要がある。ミャンマー語は日本語と同じように、同じ表現にも
色々な言い回しがあるので、一つの言い回しだけでなく、色々な表現をきちんと学べる環境を
作る必要がある。

調べて分かったことは、あの難解なミャンマー文字と発音を覚えなければベーシックレベルでも
合格するのは難しいということ。

ミャンマー語検定合格も授業の視野に入れると、一気にレベルが高くなった。

続きます。


日本人に合ったミャンマー語レッスンを構築する3

☆教科書のデザイン

せっかくいい教科書を作っても、例えばこちらで教科書を丸々使われてしまう可能性もある。
著作権の無いこの国で著作権を守るためにも、うちの学校が作っているという存在を見せなければいけない。

ページの背景に学校の名前を入れ、その上で読みやすくする必要がある。
こちらに関しては、学校のIT大学卒業のスタッフがとても見やすく、良いデザインを構築してくれた。

☆授業の進め方について

これだけは本当にミャンマー語を知りたい、学びたい日本人を相手に練習して、時間配分を決め、
レッスンを構築していくしかない。

英語学校の生徒など、時間がある生徒に協力してもらい、少しずつレッスンプランを作っていく。


☆周りのミャンマー語学校について

日本人向けのミャンマー語学校はいくつかあるみたいだが、ざっと見る限りでも、一番生徒の時間が空いている週末の午前中のコースが無いように見えた。

週末の午前は、生徒にとっても一番良い時間だと思う。
実際にシンガポールでも、週末の午前のコースはとても人気があった。

平日とても忙しい方たちが、空いている時間に学べる時間帯。
土曜日にミャンマー語集中コースを開くことに設定する。


☆レッスン体系
ミャンマー語を自分で勉強し、教科書作りに参加しながら強く感じたのが、
グループレッスンに非常にあっているということ。

特にミャンマー語は日本語に似ていて、「こんな表現も日本語と同じなのか」という
感動をシェアしながら、共有していけるという点で、非常にグループレッスン向けだと思う。

この国で、ここで人が集まってくれるかは分からない。
でも、ミャンマー語を学びたいという人たちは少なくないはずだ。
グループレッスンで設定する。



レッスン体系作りの終了が見えてきた段階から、ミャンマー語レッスンスタートの日程を決めた。

2018年2月17日 土曜日にミャンマー語レッスンをスタートさせる。


続きます。
当社について
ミャンマーで日本語学校を設立し、ミャンマーの若者達のために色々な道を探っています。

将来的には日本の若者とミャンマーの若者たちをつなぎ、
相互的に成長できるよう、ミャンマーで考察しています。

日本の会社
シーマイスター株式会社

ミャンマーの日本語学校
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